三宮の歯医者【K DENTAL CLINIC】 TOP > News > その他 > ☆「抗生剤で下痢をしやすい方には・・・」 神戸三宮 歯医者のブログ☆
皆さまおはようございます。
Kデンタルクリニック院長のカネダです。
今日は某歯科用相談サイトでご相談のあった内容からお話をします。
「歯医者さんに「抗生剤を飲むと下痢をしやすいので整腸剤を処方してほしい」と告げたら胃薬が処方されました。それをさらに歯医者さんに言うと、「その胃薬はお腹にも効くから大丈夫」と言われたのですが本当に大丈夫なのでしょうか。」
確かに、抗生剤は副作用としてお腹が緩くなることがあります。もちろん抗生剤の種類にもよりますが、その副作用が出やすいものがあるのも確かです。
実際に、「抗菌薬の服用に伴う腸内細菌叢の異常による下痢症」に用いられる整腸剤もあるくらいです。
ただし、歯科医師は処方できる薬に非常に大きな制限があるのです。
よく処方する鎮痛薬に「胃炎」の原因になる副作用があるにもかかわらず、「胃薬」を自由に処方できないのです。
なぜ処方できないのでしょうか。
薬を処方するには、その薬の処方が「適応症」としている病気であるという「病名」がないと処方できない決まりがあるためです。
風邪薬は風邪の時しか処方できないということです。
とある胃腸薬が、その特有の作用機序のおかげで蕁麻疹などのアレルギーにも効果があることがわかっています。
でも、胃腸薬として認可されているため、効果があるとわかっていても「蕁麻疹」の治療の目的では処方できないというのです。
日本は薬事法が厳しくされているため、ある意味薬物の過剰投与による事故も少ないのかもしれません。
ということで、歯科医師は特に処方を認められている薬が少なく、鎮痛剤と一緒に処方する胃薬、抗菌薬と一緒に処方する整腸剤は処方可能かどうか調べてからでないと処方できないのです。
私も、岡山大学病院時代は処方できなかった胃薬が神戸で開業してから処方できることを知り、隣県なのに認められているのかとビックリしました^^;
ただし、歯科でも処方できる胃薬や整腸剤も調べればありますのでご安心ください^^
今日は歯科と薬の裏事情についてでした(笑)
それではまた。