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☆神戸三宮 口腔外科ブログ18 「口の中の感染症と耐性菌。」 Kデンタルクリニック☆

皆さまこんにちは。

 

 

 

Kデンタルクリニック院長のカネダです。

 

 

 

先日、親知らずを抜いた後の感染を起こした患者様がいらっしゃいました。

 

 

 

骨の中に埋まった親知らずを抜くと、傷口から菌が入り、「抜歯後感染」と呼ばれる感染症にかかってしまうことがあります。

 

 

 

基本的に抜歯後感染の治療は非観血的処置、いわゆる手術以外の方法で行います。

 

 

 

洗浄(感染創を洗うこと)や薬物療法が第一選択となります。

 

 

 

実際に、2~3日に一度来ていただき、洗浄液で抜歯窩(歯を抜いた後の穴)をしっかりと洗浄し、抗菌薬を2,3度交換しながら経過を診ました。

 

 

 

事前に、それでも完治しない場合はもう一度手術して傷の中を開けて感染し汚染した組織を綺麗に除去することになるかもしれないとは説明しておりましたが、10日ほどで治癒し、手術せずにすみました。

 

 

 

誰の口の中にもたくさんの菌が存在しています。

 

 

 

そのため、口の中に起きる「感染症」は非常に起きやすいのです。

 

 

 

皆さまも、「親知らずが痛い」とか「歯ぐきが腫れた」といった症状が起きたことはございませんか?

 

 

 

一度くらいはあるかもしれません。

 

 

 

さて、今日は口の中の感染症とやっかいな菌のお話です。

 

 

 

我々人間と「菌」はそれはもう大昔から共存しながら今日にいたります。

 

 

 

共存といってもしたくてしているわけではありません。

 

 

 

もちろん体内に居ても無害な菌もいれば、役に立っている菌もいます。

 

 

 

しかし、多くは人の体にとってよくない菌です。

 

 

 

人間はかしこいので、菌を殺す薬を開発します。

 

 

 

 

 

 

今まで苦しめられてきた菌が、抗菌薬(抗生物質)を飲めば駆除できるのです!

 

 

 

それはもう「大発見だ!!」と喜んで薬を使うようになりました。

 

 

 

しかし、菌もいつまでも薬にやられてばかりではありません。菌だって生きていきたいのですから。

 

 

 

そして、いつしか菌も「あの手この手」で薬から生き残る方法を見つけました。

 

 

 

生き残った菌を「耐性菌」と呼ぶようになりました。

 

 

 

 

 

 

そうすると人間はまた次の薬を開発します。「耐性菌」に聞く薬を作り、また喜んで使うようになります。

 

 

 

そしてまた耐性菌は次の耐性菌へと変化します。

 

 

 

この繰り返しで、今日多数の耐性菌が生まれてしまっているのです。

 

 

 

こういった「人間」と「耐性菌」の戦いの歴史を知っている医療従事者は、抗生物質の投与にも非常に慎重です。

 

 

 

残念ながらあまり気にせずに処方する医師もいます。

 

 

 

もちろん慎重になりすぎて、感染症そのものを治療できなければ意味はありません。

 

 

 

適切に使用することが重要ということです。

 

 

 

皆さまの体の中にも、すでに特定の薬物に対して耐性を持った菌がいるかもしれません。

 

 

 

私自身は、薬物への耐性が起きないよう気を付けて慎重に投与する薬物と投薬スケジュールを決めております。

 

 

 

薬を出して「これで様子を見てください」というのは治療ではありません。

 

 

 

重要なことは、

 

 

 

・決められた回数、日数正しく服用してもらうこと

 

 

・感染症の治癒に関しての評価を行うこと

 

 

です。

 

 

 

投与した薬が効いているのかそれとも効いていないのか。感染症に関しては必ずその評価をしなければなりません。

 

 

 

効いていれば追加投与することもあります。

 

 

 

効いていなければすぐに系統を変えて投与するなどの工夫も必要になります。

 

 

 

当クリニックは、院内処方ではなく「院外処方」いわゆる「処方箋」をお渡しするように工夫しております。

 

 

 

院内に薬を常備するようになると、耐性菌が出現するリスクが高くなります。

 

 

 

なぜかというと、「毎回同じ薬しか出さなくなるから」です。

 

 

 

症状、経過によって適切な薬を使用できるようにとの工夫で、近くの薬局と連携を取って必要な薬を毎回処方するようにしています。

 

 

 

雨の日などは、本当は院内で薬を出してあげたくなります。

 

 

 

しかし、残念ながら常備できる薬の在庫には限界があり、適切な投薬ができないのです。

 

 

 

今後も耐性菌はどんどん出現し、共存しながら時に戦って行かなくてはならないでしょう。

 

 

 

我々ができる「耐性菌の出現を予防する工夫」。これもとても大切な仕事だと思います。

 

 

 

それではまた。

 

 

 

Kデンタルクリニック

 

インプラントセンター神戸三宮駅前

 

院長:金田祥弘(かねだよしひろ) 歯学博士・日本口腔外科学会認定医

 

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Tel:078-333-1585

 

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