三宮の歯医者【K DENTAL CLINIC】 TOP > News > 日記(回想録) > ☆神戸三宮 歯医者の回想録7 「大学院生の2足のわらじとは」 Kデンタルクリニック☆
皆さまおはようございます。
Kデンタルクリニック院長のカネダです。
晴天になりましたが今週末また雨模様ですごく憂鬱です。
なぜ、予定が入っている週末に限って雨なのでしょうか?(涙)
天気予報が変わることを信じ、今日も仕事です。。。。
さて、今日は私の回想録の続きです。
大学院生1年目の夏に、研究をスタートした私です。
が、当然医局の中では一番下っ端の学年ですので、当然雑務も一番多く与えられます。
ただ、それ以上に自分自身に危機感が強く、臨床に時間をかけたいという思いが強い中で研究をスタートさせ、
自分自身を追い込むことになります。
自分の理想プランは、
これこそが自分の時間を無駄なく遣うことだと思います。
外来は9時から17時、手術も8時30分から始まります。
その間に研究をしてしまうと、せっかく臨床に触れることができる時間を無駄にしてしまうことになります。
残念ながら、私が大学院を卒業し後に入局してくる大学院生(後輩)たちはほとんどこの臨床に触れることができる時間を無駄にし、朝から晩まで研究に時間を遣っていました。
結果、誰一人臨床ができる後輩は育ちませんでした。
自分自身でプログラムを考えて行動できなければ当然そうなります。
削ることができる時間というのは
なのです。
たった4年間しかない大学院の学生生活の中で、1流の口腔外科医を目指すのであれば、1日たりとも臨床と触れることができる機会を逃してはなりません。
研究がしたいのであれば、口腔外科の大学院に入学する必要がないのです。
基礎講座という研究専門の講座もあるのですから。。。。
まあ他人の人生ですからそれはそれとしてお好きにどうぞということで。
で、私は研究を臨床が終わってから自分一人でできるようになりたかったわけです。
しかし、意地悪な先輩というのはどこにでもいるもので、私が解剖学教室に研究に行っていることがわかると、あえてそこの内線に電話をしてくるのです。
「患者の配当があるから外来に来なさい」
研究途中であるにもかかわらず、呼び出しを喰らう日々。。。
しかし、師匠であるY先生は
「このあとの続きは僕が進めとくからまた手が空いたら来てくれたらいいですよ」
と、にっこり笑って送り出してくれました。
申し訳なさと、意地悪な先輩に対する憤りと、早く一人で研究ができるようにならないといけないという焦りが複雑に入り混じった感情を胸に、急いで階段を降り外来へ向かいます。
そして与えられた業務をこなすと今度は急いで階段をあがり、研究室へと向かいます。
研究室のテーブルに戻ると、ペーパータオルに書置きがあります。
「ここまで進めています。今〇〇をしているところです」
と丁寧な伝言が。
毎日こういう日々でした。
Y先生には何度助けていただいたことか。。。。
そして、研究をし始めてから2か月くらい経ったでしょうか。
「もう一人でもできるでしょ?明日からは自分の医局の研究室でやってごらん。」
と言ってくださいました。
いままで一緒に見てもらいながらしてきた研究。
やり方もすべてノートに書き留めていましたが、その瞬間から一気に不安が。。。
しかし、いつかはひとり立ちしようと思っていたのですから。自分が求めていた理想的な生活に近づいたのですから。
不安よりも、「よっしゃああああ!!!」という気持ちの方が若干強かったでしょうか。
そして、すぐ自分の医局の研究室に行き、明日から使用する器具や薬品等のチェックをします。
その前に、医局の研究室の汚いこと・・・・・・・
誰一人として研究をしていない、いや、長らく使用されていなかったことが見ただけでわかる部屋でした。。。。
まずは場所を確保し、テーブルもアルコールで丁寧に拭きます。
そして使用する道具、薬品をチェックしていきます。
ノートに書き留めたプロトコールを見ながら全ての物がそろっていることを確認します。
Y先生に言われた通り、毎日のように使う試薬は一気にまとめて大量に作っておいたことが生きました。
ここにあるものだけで研究ができることを確認し、準備は万全でした。
そして、ミット長のM川先生に報告に行きました。
「M川先生、Y先生から一人で研究をしてもよいとの承認を得ましたので、明日からは今まで通り朝から臨床に戻ります。これまでの2か月間ご迷惑をおかけいたしましたm(__)m」
「お、もう一人でやっていいと言われたのか!?それは助かるな!」
M川先生も
「研究が大事だから臨床の事は気にせずY先生の言われるとおりにしたらいいから」
と快く研究に専念させてくれていたのです。
そして早くも臨床と研究の2足のわらじで働く毎日がスタートしたのです。。。。
続く
Kデンタルクリニック
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