三宮の歯医者【K DENTAL CLINIC】 TOP > News > 日記（回想録） > ☆神戸三宮 歯医者の回想録11 「口腔外科医も結局は歯医者～その②～」 Kデンタルクリニック☆
皆さまこんにちは。
Kデンタルクリニック院長のカネダです。
今日はお盆休み前の診療最終日です。
手術が５件ほど入っております。休みの直前まで大変な日を送っております＾＾；
さて、今日も回想録の続きであります。
前回の回想録で、大学院２年目から岡山県倉敷市の歯医者「おがた歯科クリニック」へアルバイトとして出向することになったところまでお話をさせていただきました。
大学院２年目の４月からの勤務の予定でしたが、緒方先生（おがた歯科クリニックの院長先生）から歓迎会にお招きいただき、ど緊張の中同じく４月から別の曜日にアルバイトに出向することになった先輩歯科医師S先生とともに倉敷の歓迎会会場へと向かいました。
緒方先生は岡山県内でもトップクラスのインプラントの埋入実績があり、岡山大学歯学部の２期生で卒後は僕と同じく岡山大学病院第一口腔外科の大学院へと進学されましたまさに僕の大学の先輩でもあり、大学院の先輩でもあり、そして医局の先輩でもある先生です。
その流れもあり、開業されてからも第一口腔外科の臨床登録医として大学病院へも度々お見えでしたので、僕は存じておりました。
ですが、やはり外でお会いすると独特のオーラと申しますか、存在感がありお店についてすぐご挨拶をさせていただきましたがさらに緊張が増してしまったのを覚えております。
そして、当時おがた歯科クリニックに勤務されておりました浅野先生とも挨拶をさせていただき、緊張の中歓迎会が始まりました。
開業医ってこんなにスタッフ多いの！！？？
と思うくらい大勢の歯科衛生士、歯科助手さん。。。
いっぱいビールを注いでいただいたことは覚えておりますが、どんなことを話したか全く記憶にないまま歓迎会も終了し、同席したS先生が酒に酔いつぶれ二人でタクシーで家まで帰ったことは覚えています(笑)
こうして予定通り４月から初めて一般歯科をすることになり、おがた歯科クリニックでの勤務がスタートしました。
当時はそんなに長く働くと思っていませんでしたが、結局１０年以上働きました。すごいですよね＾＾；
おがた歯科クリニックは歓迎会のときの雰囲気とは真逆で、ものすごい数の患者様がご来院され、スタッフ全員常にバタバタと動き回っており、僕は明らかに邪魔でした。
緒方先生も仕事には非常に厳しく、スタッフを叱咤する場面が多かったと記憶しています。
僕はと言いますと、初めての勤務でしたので初日は院長の診療の見学かせいぜいアシストをするくらいかと思っていましたが、なんと初日から治療を任されました。
右下第二大臼歯遠心のむし歯の治療でした。それは今でも鮮明に覚えています。
なぜ覚えているかというと、何をどうしていいのかわからず衛生士さんが教えてくれたというみっともない過去だからです（泣）
むし歯を削った記憶もないくらい未経験に近い治療で、おぼつかない手つきで必死になって治療しました。
点数をつけると１００点満点中１０点くらいの出来栄えだったと思います。
働き始めた当時は、働くことがとてもつらく、一日がとんでもなく長く感じました。
「自分は口腔外科がしたくて歯医者になったのに、なんで一般歯科なんてしないといけないんだろう・・・・」
おがた歯科クリニックの出勤日が月曜でしたので、日曜の晩は毎週そう思って落ち込んでいました。
数か月し、まだ全然一般歯科にもおがた歯科クリニックにもなじめていないころ、同期が２名追加でおがた歯科クリニックへアルバイトに出ることになりました。
それぞれ違う曜日ですので、大学病院で３人揃うと、おがた歯科クリニックでの大変な出来事を話し、共感することが多かったです。
さらに数か月すると、あとから働き始めた同期２名はいつのまにかおがた歯科クリニックを辞めていました。
確かに、緒方先生は厳しく指導してくださる先生でしたので単に「厳しい」と思うだけの先生は長く続かなかったのだと思います。
僕は相性が良かったのか？治療の合間や診療終了後など、個別ですごく丁寧に指導していただけました。
おかげさまで、気が付くといつの間にかできる治療が増えていたり、治療にかかる時間が短くなっていたり、１年２年と時が経つにつれ自分自身成長を感じることができるようになっていました。
それに伴ってか、辛いと思うことやしんどいと思わなくなり、常に新しいことへの刺激で夢中になって治療に取り組んでいました。
今思うと、本当につらいと思う環境だった頃、逃げ出さずに続けていてよかったと思います。
緒方先生は特に僕の「口腔外科」の知識と技術を高く評価してくださり、今でこそ多くの歯科医が行っているインプラントの高度な治療も先駆けて行っておられたので、そのアシスタントにいつも僕をつけてくれました。
早くから一般歯科もインプラントも最先端の治療を行っていたおがた歯科クリニックに１０年以上勤務したことが、自分の口腔外科以外の弱点を補い、そして口腔外科の技術を生かした治療技術を身につけさせてくれました。
僕にとって口腔外科の師匠は岡山大学病院第一口腔外科の元准教授の高木先生ですが、一般歯科とインプラントの師匠は緒方先生です。
今でも、緒方先生から当時教えていただいたことや、治療に対して決して妥協しない姿勢は自分にとって大きな目標となっています。
今までの回想録で、口腔外科の指導医、研究の指導医に大変恵まれていたと書きましたが、一般歯科でも非常に幸運なアルバイト先に当たり、指導医にも恵まれていたのです。
ほんの少しの努力と、かなり大きな幸運と、指導してくださった諸先生方が今の自分を作り上げてくれました。
これから先は、自分自身の精一杯の努力で自分を磨き上げていかなければいけません。
緒方先生、本当にありがとうございました。
それではまた。
Kデンタルクリニック
インプラントセンター神戸三宮駅前
院長：金田祥弘（かねだよしひろ） 歯学博士・日本口腔外科学会認定医
神戸市中央区加納町3丁目1-26 セントラルシティ神戸三宮駅前第一ビル2階
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